インテリアデザイナー倉俣史朗のデザイン展である「倉俣史朗のデザイン―記憶のなかの小宇宙」展を見て参りました。彼も桑沢デザイン研究所で学んだデザイナーの一人。
前職の西脇一郎デザイン事務所へはじめて面接で訪れた際に通された最初の部屋である会議室には倉俣史朗のSing Sing Singが置かれており部屋に入ってすぐに感動したことを今でも覚えています。このSing Sing Singを毎日見る事ができる環境は幸せでありました。
この度の展示では一部の家具でしか写真撮影をする事は出来ませんでしたが、平日に行った事もあり、時間を掛けてゆっくりと彼のデザインをみることができました。
造花の薔薇が封入されたアクリルの椅子「Miss Blanche」、ガラスの板を接着固定して作られた「硝子の椅子」、パンチングメタルで構成された「How High the Moon」などどれも繊細で美しいデザインでありました。これらの椅子と出会うのは実は2度目となります。それは過去のブログで紹介させて頂きましたが、武蔵野美術大学で行われた「みんなの椅子展」で見た事があったためです。
本展示会では上記のような椅子だけではなく、その他倉俣史朗の家具のデザインを俯瞰する事ができました。
彼の豊かで詩的なデザインは、彼の少年のようなピュアな心と洞察性ある豊かな人間性からくるものなのではないかと思われました。
これを機に、倉俣史朗の手がけた空間で現存する空間の一つバーコンブレ(静岡)に行ってみたいと思います。このような貴重な場をご用意頂きました関係者の皆様に感謝を申し上げます。
■「倉俣史朗のデザイン―記憶のなかの小宇宙」展
https://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/special/detail.php?id=sp00216